少し前に安城商工会議所様にて「机周りスッキリ改革講座」を担当させて頂きました。
会員さん向け講座でしたが、組織で働かれている方が圧倒的に多そうなので
「周囲にどう協力してもらう?」
小さなオフィスでもうまくいっている案件の共通点にも、いつもより手厚くふれました。
こちらの記事もあわせてご覧くださいね
→ 小オフィス環境構築で成果が上がった案件の共通点
職場での整理整頓(5S)は中長期計画で
職場での整理整頓のテーマは私自身も試行錯誤中ですが
「どのくらい自分ごととして考えてもらうか」
が肝?と感じます。
職場の整理整頓は、興味の有無や各自のスキル・上下関係までからみあうため、正直かなりの難題です。
はじめは巻き込みやすそうな方や、ニュートラルな方に対してできることを。
興味がうすい人に対しては即効性を期待せず、まずは外堀からかためていきましょう。
1st step: 巻き込みやすそうな人に対してのアプローチ
1.整理整頓で得られるメリットをあらかじめ共有しておく
整理整頓を通じて本人たちが得られるメリットをあらかじめ話し合ってもらうのも、手間かかりますが一手です。
このとき、特定の人(例えば上司・自分)だけが得するのではなくて
皆がハッピーになれるイメージを思い描くように促しましょう。
下記は実際に出てきた一例ですが
- 上の方にあっていつも取るのに苦戦している○○が、踏み台なしでラクに取れるようになる
- 残業がへって早く帰れる
- 珈琲を片手にちょっと立ち話できるコーナーが作れる
- ゆとりができてもっとお客さまへ目配り気配りができるようになる
といった感じです。
2.実際に整備にとりくみ、維持する流れ
整理の目的やメリットが共有できたら、どこがどうなればもっと働きやすくするか?
改善の余地がありそうな箇所を皆でピックアップしていきます。
数が出てきたら、それぞれの改善箇所に対して
・いつ(期限)
・どこor何を(場所・範囲)
・誰が(担当者)
実施するかを決めていきます。一覧表などで共有しやすい形にできればよいですね。
そして大掛かりな項目についてはまとまった時間をとって、選別・分類・定位置・・・などの整備作業を行います。
改善ができれば、あとは各自維持できているかのチェック。見回り担当の方が定期的に(1か月に1回など)巡回し、できていない箇所をフィードバックするなどPDCAを繰り返す
といった流れが鉄板です。
2nd step: 効果が上がりやすくなるアプローチ
1.まずは自分から動く!
まずは言い出しっぺからとりくみましょう。そして「一緒にやろうよ」と期待しすぎず周囲を軽く誘ってみます。
私はいいから従業員にやらせてよ、と自分を棚上げにする社長も時折いらっしゃいますが、よい結果になった試しはありません。整理整頓なんてめんどう、やりたくないと考えている人も少なからずいらっしゃいますから。
言い出しっぺのスキルは問いません。積極的に関与する、やり続けようとする姿勢が見られています。
2. 相手のタイプに応じて接し方を工夫する
最終的に必要な条件やルール、どうしてもゆずれないポイントだけは予め伝えておきましょう。
整理整頓に前のめりだったり、ある程度自分で動けるタイプの方であれば
細かなところはある程度目をつぶり、本人の自由に任せるのがおすすめ。
「○○試してみていいですか?」など、いろいろアイデアを出したり工夫してくれることもあります。
家庭では家事を主に担当していて、整理整頓にもともと興味関心を持っている方(スキル関係なく)
もともと職場環境に課題を感じておられる方も、少なからずいらっしゃいます。
自宅にも役立つよ♪などと言いながら巻き込めるとよいですね。
一方ではもちろん、指示待ち型の方も、苦手意識がある方も少なくないと思います。
そのような場合は根気よく、作業目的と手順を1つ1つ伝えながら、一緒に作業を進めていきましょう。
相手にあわせて接し方を変えてみてくださいね。
3.単純だけど、やはり効果抜群な一言
不完全ながらも協力してくれた(協力する姿勢が見られた)ときには、必ず3割増しで「ありがとう」「○○がとても助かりました!」の一言を。
単純な手ですが、お礼を言われるのは誰しも悪い気がしません。運が良ければまた前向きにとりくんでくれます。
3rd step: 整理整頓に興味が薄い人への対処法
1.興味ない人には、快適な状態をいちど体感してもらう
整理整頓が得意な方から「やって」と指示されるの・・苦手側からはうとましく感じられるかもしれません。
会社員経験のある同業者も、疎ましがられたと言っていました。
私自身も片づけられなかった会社員時代、後から入社した同僚が整理がすごく得意な方。こーすれば!あーしましょうよ!とたくさん言ってくれていましたが・・・なんか上から目線じゃない?と自分のスキルを棚に上げてストレスためてました。
できない自分としでかすことが情けなく、ちょっと後ろめたいからこそ、心がざわつくんですよね・・・
(この心理を理解しながら共感を示すと、相手からポロっと本音が出てくることあります)
今考えれば、後輩の話をまじめにきこうというきっかけになったのは
彼女が私のファイリングリフィルを取り出しやすいものに変えてくれたからです。
書類出し入れ・見失うストレスが減ったので、素直に「すごい!ありがとう!!」と感動していましたが
それからは、彼女がこうしよーよ、とあれこれ提案してくれるのを、お願いします~と、そのままお任せしておりました。
興味ない本人が、探しものや何らかのミスで痛い目みたときに、さりげなく協力を申し出るのも良いかも。
私は、用済みのメモを捨てずに放置して仕事のミスを連発したあと、捨てられるようになりました。
つまり、ミス連発のあと、これではマズイ!と意識と行動が変わったことになります。
余談ですが、プロがオフィスに入ったときには全く無関心だった同僚たちが
作業後、いつも探すのに手間取るパンフレットが見つかりやすくサッと手にとれる場所にうつって快適さを実感し、すごく助かる!!という声が多数あがった、とのご感想を頂いたこともあります。
2.興味ない人に対しては、放置するデメリットも伝えておく
客観的なデメリットをフラットに伝えるのも手です。
・探す時間や労力
・探す間のイライラ・不安・集中力欠如
・時間外や休日の電話がふえる
・探し物が見つからずに買う、二度買い、買いすぎなどの不定期なコスト
・余計な人件費や残業
・トラブルが発生して人間関係がこじれる
・お客様を待たせすぎ・間違った情報で間違った対応をするなどクレームにつながる
・災害時にくずれてケガ
これ以外にもたくさんありますが、事例を交えて伝えられるとよさそう。
探し物に使っている時間やコストなど、数値にできるデータがあればより信憑性が高まります。
下記、無駄な時間とコストを算出する計算式です。周囲の協力を得るためにご活用ください。
まとめ
職場の整理整頓はかなりの難題のため、チームワーク・計画実行・高度なコミュニケーション能力が求められます。まずは協力してくれやすそうな人から少しずつアプローチして、少しずつ職場環境を整えていきましょう。
一度環境が整えば、乱しにくくなる効果もあります(割れ窓理論)。
なお環境整備も含めてスタッフへのリクエストは、内部の人間からよりも、外部の第三者から伝えるほうがはるかに効果的です。そのため、私がセミナーを依頼された折には依頼者が言ってほしいことをあらかじめヒアリングし、セミナーコンテンツにからめてお伝えするよう心がけています。
今日もここまでお読みくださりありがとうございます。
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