せっかく育てた社員がすぐやめちゃう!とお悩みではありませんか?意外なようですが、実はオフィスの環境構築は従業員間のコミュニケーションを改善することができるため、離職率を下げる取り組みとして有効な手法の1つです。

この記事では、オフィスの環境構築が離職率ダウンに有効な理由と、社員が辞めたくなくなるオフィスづくりへの最初の一歩をご紹介します。

オフィスの環境構築は、トラブル回避につながる

この見出しを見て「えっ?」と感じられた方も少なくないのではないでしょうか。実はオフィス環境が悪化してしまうと仕事でもトラブルが続出し、従業員が不毛な対応に追われがちになる可能性があります。下記クライアントから実際に寄せられた事例です。

◇キリマンジャロ(=机上の書類の山)の隙間から、数か月間未処理のままの発注書や請求書が発掘された。

◇上司の承認待ち書類(机上に積まれている山の中)に対して「今日中に何とかして」との顧客からのリクエスト。上司本人は出張して打ち合わせ中。書類のありかを求めて何度も連絡するが本人はつかまらず、やっと連絡がついて書類対応できたのが20時過ぎ。その間顧客より何度もまだかまだかの督促が入ってきて、部下は平謝りを強いられた

◇無断欠勤の続いていた新人のデスク引き出しを数日後にやむなく開けたら、取引先企業の、既に処理されているべき請求書が未処理のまま放置されていたことが判明。当然支払遅延が発生しており、営業所所長が「あのクソガキ!!!」と悪態をつきながら謝罪に赴いた。


オフィスの環境整備としてよくイメージされるのは、物理的なスッキリ感です。もちろんそれにも意義がありますが、さらに重要な効果は「トラブル防止」。回避できるトラブルを未然に防ぐことは、会社そのものへの信頼性を高めると同時に、従業員のストレス度を下げることもできるため、非常に有効な取り組みの1つといえるでしょう。

私自身も若かったころ、自社に誇りが持てなくなって転職した経験がありますが、クレームが多発して対応に追われたのが大きな原因でした。トラブルは未然に防げるに越したことはありません。

 

オフィスの環境構築は、従業員同士のコミュニケーション改善になる

環境が整備されてくれば、人間関係も改善できます。たとえば

・ミスが減り、責めたり責められたりが減る。

クレームやミスが起きれば、犯人捜しに発展することも少なくありません。オフィス環境不備によるトラブルの例としては


・未処理書類がそのままで忘れられ、「あの処理どうなった」とクレーム

・自分が使おうと思っていたのに、他人に使われてしまった

・誰かが無造作に帳簿や備品をどこかへ放置してしまい、イザ使いたいときに行方不明

・急いで資料をコピーしようと思ったら、紙やトナーがなくなっていた

・二重発注してしまって過剰在庫、置き場所がない
そういった商品在庫をつい、床に置いていたら、別の人がつまづいて商品ダメージ(ケガをすることもある)

・あるとおもっていた書類(データ)がなく、作り直す羽目になった


などがあります。

特にストレスに弱い社員が自らのミスで責められると、叱られるのを恐れてすぐに報告しにくくなり、より深刻な状況になることもあるでしょう。人を責めるよりミスを生み出す要因に着眼する風土が必要となりますが、環境整備によって回避できることも多くあります。

不毛なやりとりが減り、自分の仕事に集中できる

前述の上司部下にもいえますが、職場でよく使われる書類や物品について、どこに何があるかすぐにわかる状態になっていなければ、担当不在時に不毛なやりとりが頻発します。代表的なのは担当者のデスク上・中・足元に放置されて俗人化され、どこに何があるかがわからないままになっている場合です。

担当者同士で

「あれどこ?」
「机の上の〇〇の山見て」
「ないよ」
「じゃ、足元は?」

的な会話が延々と続くため、代理で対応する従業員の時間が割かれ、ストレスにもなるでしょう。どこに何があるかがすぐにわかる状態になっていれば、探すムダなくサッと対応できるので、本来の仕事にも集中できるのです。

気乗りしない指示を言わずに済む。

上司であれば、気乗りしない指示を出さざるを得ないこともあるでしょう。ただ、上手に伝えないと「やめる」と言いだしかねない部下に対しては、どう伝えるべきか思い悩むこともあるのでは?

「使ったら発注して」「使ったらここへ戻して」など、いちいち言うのもはばかられるような単純な指示ほど、貼っておく手法が効きます。「どちらにせよ、作業をやってもらうことに変わりはないのだから、形で見せることができればスタッフに小言を言わずに済みますよね。言わずに済むかどうか、互いの感情的な面を考えても大きいです。」という指摘をくれたクライアントがいました。

 

キレイ好きな社員のやる気を損なわない

デスク上がスッキリしている社員の中で、有能な社員の比率は高いとされます(デスク上を平らにすべきというポリシーの方が高比率。もちろん例外もあります)。なのにもし、隣の席の山積みの書類が、有能な方の机に雪崩(なだれ)てきたら?

「ちょっと何とかしてよ」のイライラが募るでしょう。既に「なんとかして!」と揉めているかもしれません。雪崩側の社員は、意に介さない・自力ではどうやればいいかわからないこともしばしばあるため、キレイ好きにはストレスがたまります。

実際、若年層の女性社員からは、きれいなオフィスが入社理由だったり、きれいなオフィスでテンション上がるとの意見を数多くききます。そのため、空間に無頓着すぎては、会社から従業員の気持ちが離れてしまう恐れすらあるのです。

オフィスの環境構築=辞めたくなくなるオフィスづくり

オフィスの環境が整うと、従業員が働きやすく、仕事のやりがいも成果も上がり、辞めたくなくなります。主に下記のような効果が見られます。

情報共有

社員さんが手元に自分の資料を抱え込んで忙しそうなのに、パートがヒマで業務がうまく配分できていないというお困りも伺うことがあります。環境整備を通じて情報共有ができると、どこに何がどのくらいあるか、誰もが明確にわかるようになります。

今 必要とされている仕事がわかれば、パートさんでも自ら仕事を見つけたり、社員のサポ―トをしやすくなるため、仕事にやりがいを感じやすくなるでしょう。新人でも一目で状況が把握できるので、戦力化のスピードが上がります。パートや新人に日常業務をお願いできれば、先輩社員もより価値ある仕事に注力できます。それぞれのステップに応じて成長意欲を感じることができるので定着率も上がり、会社にもプラスになるのです。

時間外・休日の呼び出しが減る。有休もとりやすく

情報共有できれば仕事の俗人化がなくなり、「あの人不在では仕事が滞る」といった懸念がなくなります。働き方改革で有給取得率は上がるとされますが、有休もご自身の都合で取りやすくなり、「あれどこ?」「どうなってる?」といった、お休み満喫中にはありがたくない連絡も減らせます。結果、従業員の満足度も上がります。

離職率を下げるために必要な取り組み、最初の一歩

離職率を下げるためには、回避できそうなトラブルを未然に防ぐこと、仕事を進めやすくするための「情報共有」がネックとなることを、ここまでに挙げてきました。そのためには、

  • 「どこに」「何が」「どのくらい」あるのかが一目で見てわかるよう、扉なしの棚に定位置をつくり、同じ種類のモノをまとめて置いておく
  • 「なくなったら発注してください」など、見れば誰でも行動に起こせるようなラベルを貼る
  • 書類も種類別に分類、それぞれファイリングをして中身を明記する

数を厳選すればさらに探しやすくなります。徹底した「見える化」を心がけましょう。

まとめ

離職率とは一見関係なさそうなオフィス環境構築ですが、実は従業員間のコミュニケーションの改善・各自の成果向上にもつながり、離職率を下げる取り組みとして非常に有効です。事業規模にかかわらず、低コストで今すぐ始められるオフィス整備。一刻もはやく作業を進めて、社員が辞めたくなくなる環境を整えましょう。

ここまでお読みくださりありがとうございます。

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